山岳ミステリーが好きな方、手に取ってみて!オススメ山岳小説

こんにちわ。管理人のモトキです。

登山が趣味な男性・女性、また山岳ミステリーなどの小説が好きな方必見!
ここでは私が読んで面白かった山が関係する本を紹介していきたいと思います。
もう電車の待ち時間や仕事の合間を持て余すことなんてないですよ!

目次

【生還者】 / 下村敦史 / 講談社文庫

物語の舞台は「偉大な雪の五つの宝庫」を意味するヒマラヤのカンチェンジュンガと白馬岳

雪崩で死亡した兄の遺品を整理するうち、増田直志はザイルに施された細工に気づく。死因は事故か、それとも。
疑念を抱く中、兄の登山隊に関係する二人の男が生還を果たす。真相を確かめたい増田だったが、二人の証言は正反対のものだった!
ヒマラヤを舞台にいくつもの謎が絡み合う傑作山岳ミステリー。

引用元:下村敦史(2017年)『生還者』講談社 裏表紙より

著者プロフィール:下村 敦史(しもむら・あつし)
1981年 京都府生まれ。2014年に『闇に香る嘘』で第60回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。同作は「週刊文春ミステリーベスト10 2014年」国内部門2位、「このミステリーがすごい! 2015年版」国内編3位と高い評価を受ける。同年に発表した短編「死は朝、羽ばたく」が第68回日本推理作家協会賞短編部門候補に本書『生還者』が第69回日本推理作家協会賞の長編及び連作短編集部門の候補作となった。

このミステリー感はすごい

国内で高い評価を受けた作品だけあって当たり前ですが、面白いです。
山岳小説好きにもミステリー小説好きにも読んでもらいたい一冊です。「こうかな〜?」などと先読みしていても最後まで真相がわからない展開がたまらなかったです。

とても勉強になる雪崩の知識

本書では度々雪崩についての描写が出てくるのですが、雪崩の起きやすい条件や弱層の調べ方、雪崩の発生時での動き方など書いてあって「興味が湧いたからちょっと勉強したい!」と思いました。

ちなみに私は『著者:近藤謙司(2009年)【雪山 100のリスク】 山と渓谷社』という書籍を購入し雪山での注意事項を勉強しまいた。
こちらも項目が細かく分かれていて読みやすく非常にオススメです。

登山家は危険に挑むんじゃく、困難に挑むんだ。

引用元:下村敦史(2017年)『生還者』講談社 p.66 より

本編の中に出てくるこの言葉には私はとても共感しました。登山をしていると装備もしっかり準備していない人がいたり、複数人グループの中に初心者がいるにも関わらず、中・上級向けの山に登ったりしている方が多からずいます。危険と分かっているのに無理に挑むのは例え自己責任とはいえ違うなと思います。私がこの小説から感じれたのは、やはり山は楽しいものでなくてはいけないという事です。美しい景色も達成感もケガをしたりするとつまらないですもんね。

細工されたザイル、雪山でのダウンジャケット未着用、二人の証言違い、装備の略奪など不思議な点がいくつも存在し、読者を退屈させません。予想しながら読んでも私は中々真相が掴めませんでした。そして最後にまた衝撃な結末が…

⇩⇩⇩ 続けて読んで欲しい作品を紹介。

モトキ

連続で手に取って頂けると大変オススメな作品です。
ぜひ!読んでみて下さい。

マサムネ

馴染みのバー「デナリ」も再登場!

【失踪者】 / 下村敦史 / 講談社文庫

このミステリーの舞台はペルー ブランカ山群 シウラ・グランデ峰の西壁
映画『運命を分けたザイル』の舞台にもなっていました。

十年前の転落事故でクレバスに置き去りにしてしまった親友・樋口を迎えに、シウラ・グランデ峰を登る真山道弘。
しかし、氷河の底の遺体を見て絶句する。氷漬けになっているはずの樋口は年老いていたのだ!
親友に何があったのか。真山は樋口の過去を追う。秘められた友の思いが胸を打つ傑作山岳ミステリー。

引用元:下村敦史(2018年)『失踪者』講談社 裏表紙より

著者プロフィール:下村 敦史(しもむら・あつし)
1981年 京都府生まれ。2014年に『闇に香る嘘』で第60回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。同作は「週刊文春ミステリーベスト10 2014年」国内部門2位、「このミステリーがすごい! 2015年版」国内編3位と高い評価を受ける。同年に発表した短編「死は朝、羽ばたく」が第68回日本推理作家協会賞短編部門候補に本書『生還者』が第69回日本推理作家協会賞の長編及び連作短編集部門の候補作となった。

物語の概要からしてドキドキする!

概要を見ただけですぐに手に取った一冊。
氷漬けになっているはずの遺体が年をとるって?遭難してしまった仲間を見つけるこの手の場合、「お前は若いままだな。」みたいなパターンが多いのにえっ!?と思わせてくれました。

「ヤマミチ、俺が天辺に立ったら、お前に話したいことがある」

引用元:下村敦史(2018年)『失踪者』講談社 p.326 より

山でザイルを組むということはお互いが命を預けるということ。そういった絆で結ばれた二人の友情物語を楽しんでもらいたい作品です。
言葉は交わさなくても困難な状況を越えてきた二人が交わしたかった話とは?

最後の最後まで概要に書いたような親友の年老いていた本当の理由はわかりません。真山と樋口以外の登場人物もこの二人の思いを知ることは出来ません。だけど、読んだ方は三人目になったかのように引き込まれてしまいます。本当に楽しかった…。読んで下さい!オススメです。

まとめ

どちらの作品も物語の真相を知る為に過酷な山に関係する人物が挑んでいきます。
強風・寒さ・雪崩・落石…。様々な自然の猛威が伝わってハラハラ、ドキドキさせてくれます。
長編とは思えない位すぐ読み終えてしまう楽しさを味わって下さい。

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この記事を書いた人

電気設備会社の経営者
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