こんにちわ、モトキです。
里山さんぽ、トレッキング、など山歩きが好きな方が〝 いつかは行ってみたい!〟
と思うのが白銀の山旅。
緑の時季もとても魅力的な山の世界ですが、雪に覆われた山も美しい絶景が待っています。
しかし、夏の山でも冬の山でも自然の力はホントに侮ることはできません。夏場のリスクが少ないわけではありませんが、冬に山で起きるリスクは皆さんも容易に想像できると思います。
凍傷・低体温症に代表されるように冬の山は気温が低くなったというだけで、リスクが何倍にも上がります。それは雪の積もらない低山でも同じ事が言えます。
冬の時季にハイシーズンと変わらず楽しむ為には、経験者からアドバイスをもらったり、プロのガイドと一緒に体験するのが一番最良です。しかし、知識を得るためには独自に勉強するしかありません。
今回紹介したいのはとてもわかりやすく雪山で起こりうるリスクをまとめた参考書のような本です。
皆さんの雪山デビューや、目標にしていることに役に立てて下さい。
【雪山100のリスク】 / 近藤謙司 / 山と渓谷社
リスクマネジメントが100個に分けてあり、初心者でもわかりやすくまとめてあります。
Chapter1〜4と各項目に分けて重点的に説明してくれているので初心者でもわかりやすい。
さらに細かくリスクマネジメントを100項目にして説明してくれている。
特にこれから初めて雪山に行ってみようとしている初心者に必見なのは、雪崩に関する様々な知識やアバランチギア、セルフレスキューのやり方など知ってるとの知らないのとでは全然違い、とても役に立ちます。
ビーコンサーチやレスキューや雪崩学の一部は、全てアクシデントが起こったあとの危急時対策であり、アクシデントに遭遇する前の事前対策にはなりえない。雪山に入っていこうとする私たちにとっていちばん大切なのは、遭難しないように予防していくことである。雪山に存在しているさまざまなリスクと、それを回避するための原則的知識について、本を通して理解を深めていただきたいと思う。
2009年 近藤謙司 『雪山100のリスク』 山と溪谷社 P.5より
著者プロフィール:近藤 謙司(こんどう・けんじ)
1962年 東京生まれ。国際山岳ガイド、株式会社アドベンチャーガイズ代表。厳冬のチョモランマ北壁に21歳で遠征し、世界最高到達点を記録。いまだにその記録を上回る人は出ていない。無酸素登頂を含め、チョ・オユーに3回、チョモランマに2回登頂。ヒマラヤ、南米、アラスカ、欧州アルプス、国内のバックカントリーツアーなど、世界中をガイドする。その経験やバックカントリースキーとスノーボードに精通していることなどから、雑誌・書籍での解説や執筆なども行いつつ、それらの媒体を通してリスクマネジメントなどの啓蒙活動も行なっている。
各章の繋ぎに書いてあるコラムが面白い!
各章との繋ぎに書いてあるコラムがこれまた面白いし、参考になります。
筆者が実際に経験した若い頃の出来事や失敗したことが書いてあるので怖さも同時に伝わります。
経験のあるプロのガイドと一緒に雪山に行ったのに命の危険にあったり、相当な経験を積んでからの山行でも滑落したり、どんな経験を積んでも自然では100%の安全は確保されないということがよくわかると思います。
第1章後のコラム「初めての雪山」では一つ一つの行動を妥協するなと強く教わった事が記されています。〝 雪山の素人だから 〟〝 疲れているし装備も軽めでいいや! 〟など山に行ったらそれは言い訳にしかならないし、自分で守るべきものはしっかり守らないといけないと危険なんだと教えてくれます。
第2章後のコラム「一瞬の出来事」は油断からの事故例が書かれていて参考になるでしょう。
パーティでの行動の場合、経験者同士の意見が分かれる事もあり、その結果、雪崩や滑落が起きてしまったという事が書かれています。
そして最後のコラムには雪が全く降らない国に住んでいて、人生で雪を見ることはないという人以外みんなが知っておいてほしいというアバランチレスキューについて書いてあります。
多くの人が出かけるレジャーとしてスキー・スノボーがありますよね。スキー場でも起こり得る雪崩の危険性を老若男女問わずに伝えてほしいと願いが詰まっています。
経験に勝るものは無い!と私自身いつも思っています。大変だった事が伝わるコラムです。
私はこれからも楽しむ為に勉強し続けていきたいと思います。
まとめ
例えば、この本に解説されている知識だけを覚えてテストで100点が取れても雪山でのリスクが0%になるということはありません。
しかし、楽しみながら自然が作り出した絶景を見るために、しっかりとした知識を付けておく事も重要です。
知らないより知っている方が絶対に良いに決まっていますもんね。
とても良くまとめられた本ではありますが、私の意見としては山の天気に関することやリスクの高い項目などは2ページ構成ではなく、数ページで細かく説明してもらえた方が良かったかなと思いました。
見やすく飽きさせないページまとめになっていますが、もう少し知りたいと思う読者には理解しづらいかもしれません。
これから雪山にも行ってみたいと思っている方にとって、もう少し装備や服装についての例を細かく載せてあげるのも良いのかな〜と思いました。
皆さんの楽しい雪山山行の為に参考書の一つとして読んでみて下さい!
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